基本理念
日本赤外線暗視カメラ協会(JTNA)は、赤外線・低照度技術がもつ安全・防災・研究・産業・狩猟などへの有益な可能性を尊重しつつ、
その適正な利用と社会的信頼の維持を目的として、以下の倫理指針および安全基準を定めます。
倫理指針
1. プライバシーの尊重
私生活領域への使用禁止
赤外線・暗視機器を人の私生活領域(住居内部、着替えや入浴など)に向けて使用してはなりません。
無断撮影の禁止
許可を得ずに他人を撮影・観察する行為は、法令違反となる場合があります。
盗撮行為の厳禁
衣服を透過する目的や、性的な意図をもって使用することは絶対に許されません。
2. 目的外使用の禁止
人への攻撃・脅迫の禁止
スコープ、カメラ等を人への攻撃・脅迫・監視・つきまとい行為等の目的で使用してはなりません。
違法行為への利用禁止
不法侵入、窃盗、密猟など犯罪行為への利用は厳禁です。
3. 法令の遵守
関連法規の理解と遵守
鳥獣保護法、軽犯罪法、迷惑防止条例、電波法、輸出貿易管理令など、関連するすべての法令を理解し遵守しなければなりません。
許可・届出の徹底
狩猟や有害鳥獣駆除に使用する場合は、必要な許可・届出を必ず行ってください。
4. 適正利用の促進
正しい知識の習得
機器の特性、限界、適切な使用場面について正しく理解してから使用してください。
社会的責任の自覚
技術の利用者として、社会的責任を自覚し、周囲への配慮を怠らないでください。
安全基準
機器の取扱い
- サーマル対物レンズに直接手や指で触れないでください。指紋や油分が画質劣化の原因となります。
- 極端な低温環境(-20℃以下)での使用は、バッテリー性能低下や結露の原因となります。
- 雨天や水辺での使用時は、機器の防水性能を確認してください。
- 砂埃や塩分の多い環境では、使用後に清掃を行ってください。
電源・バッテリー
- 指定されたバッテリー・電源アダプター以外は使用しないでください。
- バッテリーを火中に投じたり、分解・改造しないでください。
- 長期間使用しない場合は、バッテリーを取り外して保管してください。
- 充電中は機器から離れず、異常を感じたら直ちに使用を中止してください。
銃器装着時の注意(スコープ使用時)
- 銃器に装着する前に、必ず銃が無装填であることを確認してください。
- マウントの締め付けトルクは、メーカー指定値を守ってください。
- ゼロイン調整は、安全な射撃場で行ってください。
- 発射時の反動に備え、アイレリーフを適切に確保してください。
目の保護
- 長時間連続での使用は、目の疲労を引き起こす可能性があります。適度に休憩を取ってください。
- ナイトビジョン使用後に明るい場所に移動する際は、目が順応するまで注意してください。
ナイトビジョン機器に関する特記事項
イメージ増幅管式ナイトビジョンは、強い光源(車のヘッドライト、懐中電灯、街灯など)に向けると、一時的または永久的な損傷を受ける可能性があります。
デジタルナイトビジョンは昼間も使用可能ですが、直射日光下での長時間使用は避けてください。
Gen3以上の高性能ナイトビジョンは、日本国内での入手・使用に制限がある場合があります。
記録データの取扱い
撮影データの管理
適切な管理
撮影した映像・画像は、目的に応じて適切に管理し、不要になった場合は速やかに削除してください。
第三者への提供制限
撮影データを第三者に提供する場合は、被写体のプライバシーに十分配慮してください。
SNS等への投稿
インターネット上への公開は、法令および社会通念に照らして適切に判断してください。
違反に対する対応
本指針に違反した会員・関連事業者に対しては、JTNAとして以下の対応を行う場合があります。
・注意・警告の発出 ・会員資格の一時停止 ・会員資格の剥奪 ・関係機関への通報
なお、法令違反については、当然ながら各種法令に基づく処罰の対象となります。
改定について
本指針は、技術の進歩、法令の改正、社会情勢の変化に応じて、適宜改定されます。
改定履歴:
2025年11月 初版策定